「なんとなく難しいそう」というイメージを持たれがちな圧力鍋。
実際守るべきルールはいくつもあるし、普通の鍋やフライパンに比べると複雑な工程を踏む必要があります。
だけど一度覚えてしまえば簡単なことばかり。以下のような使い方を参考に、ぜひ怖がらずに圧力鍋を使ってみてください。
圧力鍋の使い方
・使用前のチェック
・具材を投入
・強火にかける
・弱火で加圧
・圧力が下がるまで待つ
使用前のチェック
日々のメンテナンス方法については別の記事で詳しく解説していますが、使用前に異常がないか確認するのは大切なこと。
・目詰まりがないか
・パッキンは劣化していないか
・ネジが取れかけていないか
このようなチェックを事前にしておくことをおすすめします。
具材を投入
鍋に異常がなければ具材を投入。だけどここにもポイントがあります。
まずは内容量をきちんと守ること。
メーカーによって異なることもありますが、圧力調理ができる上限は鍋の3分の2くらいの量。これを超えると中身の吹き出し、爆発等の重大事故につながる可能性があります。
「ちょっとくらい大丈夫」と容量オーバーで調理していると、いつかは大爆発して顔に大やけどを負うことになります。危険なので絶対に真似しないでください。
あとは水分量が少なすぎるのも危険なので要注意。
これもメーカーによって異なりますが、10分の加圧時間に対して200mlの水が必要というのが目安。
これ以下の水分量で調理すると、加圧中に鍋が空焚きになり、異常な高温状態が生まれてしまうのです。
異常高温が原因で金属部品が溶け、取っ手が取れて落下するという事故も実際に日本で起きています。
圧力鍋調理には、水分の上限と下限が決まっています。きちんと守るようにしてください。
圧力鍋で調理できない食材も決まっているので、これはきちんと守るようにしましょう。具体的にはカレーやシチューなどトロミのあるものや、豆が要注意食材。
強火にかける
具材を入れてフタをしっかり閉めたら、いよいよ火をつけて調理していきます。
最初は強火にかけるのが圧力鍋の基本。だけど鍋の底から火がはみ出ない程度の火力で大丈夫です。
強火にかけ続ければ、圧力がかかり始めたことを鍋がお知らせしてくれます。伝統的なおもり式ならおもりがカタカタ動き出し、同時にピンが上がります。
スプリング式の場合は静かなのでわかりにくいですが、表示ピンを見れば圧力がかかったことを確認できます。
圧力鍋調理で一番怖いのが、強火で調理している最中に忘れて放置してしまうこと。重大事故に即つながるので、忙しい中でも細心の注意が必要です。
弱火で加圧
ピンが上がって圧力がかかったことを確認したら、最小限の弱火にかけて加圧調理します。
この時の火力はほんとに最小限で大丈夫。おもり式ならおもりがギリギリ揺れる程度が目安です。
誤って強火で調理し続けた場合、鍋の内部が異常高温、異常高圧の状態になる可能性があります。そうならないための安全装置もありますが、やっぱり自分で危険を防ぐのが大切。
圧力が下がるまで待つ
加圧時間が終わったら火を止めて圧力が下がるのを待ちます。表示ピンが下がるまでは絶対に鍋を開けようとしないこと。どれだけ急いでいる時でもこれだけは守ってください。
加圧を止めてから圧力が抜けるまでの時間は貴重な余熱調理の時間。この時間にもかなり火が通っていくものなので、無理に冷やすのはおすすめできません。
メーカーによっては急速冷却の方法として、鍋を水につける・フタの上から水をかけるなどの方法を紹介していますが、私はこれもおすすめしません。圧力鍋調理の際に急ぐ必要なんてないと思います。
使い方はこれだけ
圧力鍋の使い方は意外と単純。慣れないうちは注意点が多くて難しいと感じるでしょうが、覚えてしまえば手間はそんなにありません。